「とびだす100通りのありがとう」というミュージカルを収録した映画の上映会に行って来ました。
これは、震災の約1年後の2012年3月18日に銀座で上演されたミュージカルを映像に残したもので、震災から3年、本公演から約2年が経とうとしている今年、映画化されたものでした。
ことの始まりは、2011年7月。音楽家のてらもとたておさんが、宮城県で震災の被害に遭った方からある話を聞きました。それは、様々な支援を受ける中で、このまま人から助けてもらうだけで良いのだろうか、何らかの形で感謝を表すことができないだろうかと思っているという話でした。じゃぁ、その気持ちを音楽に乗せて表現してみたらどうかということで、ミュージカルの話が持ち上がったと言います。
約半年後の2012年の元旦から約1週間かけ、てらもとさんは連日の徹夜で台本を書き上げました。その後まもなくして「シロウト以下」の一般市民有志約100人による練習が始まりました。
練習場所としてようやく借りられたのは、暖房設備の無い体育館だったそうです。そして、とにかく経験の無い人たちだったため、最初は声を出すことすらできなかったとか。しかし厳しい練習を重ね、なんと初練習から約2ヶ月後に本公演を迎えたのです。
各地で話題になったにもかかわらず、公演は1日のみであったため、 映画化を望む声が高まる中、ついに今年、上映される運びとなりました。
ステージは約2時間。石巻市を中心とする宮城県下の被災者112名(小学生から80代の高齢者まで)が舞台に上がり、それぞれが自らの体験を語り、歌とダンスを交えながら、震災の日の体験、避難生活の様子、そして今後の展望などを紹介していきます。要所要所に出てくるのが、被災後の生活を支えてくれた人たちへの感謝の言葉。
また、そもそも宮城県とはどういう場所なのかを紹介する時間もありました。特産品の紹介であったり、サンマ漁の実際やササニシキができた所以となる昔話であったりと、いわゆるお国自慢でしたが、それだけのものが失われてしまったのだという悲しい現実が強調されているように感じました。
また、ところどころに出てくる、ある意味ブラックなユーモアは、観る人の心をさらに強く掴んだと思います。避難所での生活を通して8キロ痩せたが、配付された食べ物の中には甘いものが多かったので15キロ太ったという発言であるとか、避難所で支給された衣料によるファッションショーなどは、当事者だからこそ許されることである気がしました。
バラエティに富んだ内容で、2時間があっという間でした。
しかし、言葉に表し難い、何か重いものを受け取った気がしました。その証拠に、その日の午後は事務所に帰ってからも仕事がなかなか手につかないのです。同じことを感じている同僚もいました。
音楽の力というものもあると思います。単に言葉だけではなく、音楽に乗せられたがゆえに力強く伝わってくるという側面は否定できません。
ただ、それだけではない、ミュージカルという枠を超えた何かがズド〜ンと伝わってくる感じなのです。それは、エネルギーに類するものだと思います。観終わった後、リフレッシュできた自分がいましたし、何より元気になりましたので。
被災した方々から受けるエネルギー、それは一体何なのだろうと思います。
皆さんが異口同音におっしゃるのが、震災の当日は、雪が降っていたということです。そして、雪が降っているにもかかわらず、空は満天の星だったと言います。
ミュージカルの中では、その時のことを振り返りながら歌われた歌がありました。タイトルも正確な歌詞も忘れてしまいましたが、「空の彼方から、伝わってくるぞ、命の力が」といった感じの内容が繰り返されていたものでした。そして、それが強く印象に残り、次の日には気づいたら口ずさんでいるという状態でした。
つまり、このミュージカルから受け取るエネルギーは、皆さんの、生きていこう!という決意から来るものなのではないかと思いました。
今回の上映会が終わった後、恐らくDVD化されることになると思います。皆さんにも是非観ていただきたい映画の一つです。
これは、震災の約1年後の2012年3月18日に銀座で上演されたミュージカルを映像に残したもので、震災から3年、本公演から約2年が経とうとしている今年、映画化されたものでした。
ことの始まりは、2011年7月。音楽家のてらもとたておさんが、宮城県で震災の被害に遭った方からある話を聞きました。それは、様々な支援を受ける中で、このまま人から助けてもらうだけで良いのだろうか、何らかの形で感謝を表すことができないだろうかと思っているという話でした。じゃぁ、その気持ちを音楽に乗せて表現してみたらどうかということで、ミュージカルの話が持ち上がったと言います。
約半年後の2012年の元旦から約1週間かけ、てらもとさんは連日の徹夜で台本を書き上げました。その後まもなくして「シロウト以下」の一般市民有志約100人による練習が始まりました。
練習場所としてようやく借りられたのは、暖房設備の無い体育館だったそうです。そして、とにかく経験の無い人たちだったため、最初は声を出すことすらできなかったとか。しかし厳しい練習を重ね、なんと初練習から約2ヶ月後に本公演を迎えたのです。
各地で話題になったにもかかわらず、公演は1日のみであったため、 映画化を望む声が高まる中、ついに今年、上映される運びとなりました。
ステージは約2時間。石巻市を中心とする宮城県下の被災者112名(小学生から80代の高齢者まで)が舞台に上がり、それぞれが自らの体験を語り、歌とダンスを交えながら、震災の日の体験、避難生活の様子、そして今後の展望などを紹介していきます。要所要所に出てくるのが、被災後の生活を支えてくれた人たちへの感謝の言葉。
また、そもそも宮城県とはどういう場所なのかを紹介する時間もありました。特産品の紹介であったり、サンマ漁の実際やササニシキができた所以となる昔話であったりと、いわゆるお国自慢でしたが、それだけのものが失われてしまったのだという悲しい現実が強調されているように感じました。
また、ところどころに出てくる、ある意味ブラックなユーモアは、観る人の心をさらに強く掴んだと思います。避難所での生活を通して8キロ痩せたが、配付された食べ物の中には甘いものが多かったので15キロ太ったという発言であるとか、避難所で支給された衣料によるファッションショーなどは、当事者だからこそ許されることである気がしました。
バラエティに富んだ内容で、2時間があっという間でした。
しかし、言葉に表し難い、何か重いものを受け取った気がしました。その証拠に、その日の午後は事務所に帰ってからも仕事がなかなか手につかないのです。同じことを感じている同僚もいました。
音楽の力というものもあると思います。単に言葉だけではなく、音楽に乗せられたがゆえに力強く伝わってくるという側面は否定できません。
ただ、それだけではない、ミュージカルという枠を超えた何かがズド〜ンと伝わってくる感じなのです。それは、エネルギーに類するものだと思います。観終わった後、リフレッシュできた自分がいましたし、何より元気になりましたので。
被災した方々から受けるエネルギー、それは一体何なのだろうと思います。
皆さんが異口同音におっしゃるのが、震災の当日は、雪が降っていたということです。そして、雪が降っているにもかかわらず、空は満天の星だったと言います。
ミュージカルの中では、その時のことを振り返りながら歌われた歌がありました。タイトルも正確な歌詞も忘れてしまいましたが、「空の彼方から、伝わってくるぞ、命の力が」といった感じの内容が繰り返されていたものでした。そして、それが強く印象に残り、次の日には気づいたら口ずさんでいるという状態でした。
つまり、このミュージカルから受け取るエネルギーは、皆さんの、生きていこう!という決意から来るものなのではないかと思いました。
今回の上映会が終わった後、恐らくDVD化されることになると思います。皆さんにも是非観ていただきたい映画の一つです。